化学物質の波動関数

 世の中いろいろな化学物質がありますが、理論的にはその性質はシュレディンガー方程式といった波動方程式を解く事によって求められます。そうして得られる解を波動関数(wave function)と言ってこの波動関数がその物質の性質を決定しています。

 この波動関数ですが、波動関数がどのような意味合いを持つものかによって近似的に大まかに分けて考えられます。その波動関数同士は基本的には対応するシュレディンガー方程式を解くことによって個別に記述できます。
 その波動関数のうち、一番エネルギーの低い関数を基底状態波動関数、それよりエネルギーの高い状態を励起状態波動関数といいます。状態間の性質によりますが、基底状態と励起状態のエネルギー差にあたる波長を持つ光がその物質にあたるとそのエネルギーを吸収し、基底状態から励起状態になります。

 以下波動関数の種類をエネルギーの高い順に説明します。

1:核内部の波動関数
 原子核内部の陽子や中性子などの運動を示します。
 核反応や放射崩壊、ガンマ線の放射といったものを決定し、非常に強いエネルギー準位、間隔を持っています。基底状態からガンマ線の吸収すると励起します。

2:電子状態波動関数
 原子核の周りに存在する電子の運動を示します。化学反応や物質の色を決定する、化学にとってももっとも重要な波動関数です。基底状態から可視・紫外光(X線)を吸収すると励起します。物質に色がつくのは主にこの電子状態波動関数の影響です。
 一電子に対する波動関数を電子軌道(orbital)といいます。orbitじゃなくてorbitalなので英語のニュアンスを正確に伝えようとすると「軌道のようなもの」なんですが、一応軌道という訳語が当てられています。電子状態波動関数はその系の全ての電子に関する電子軌道を掛けあわせたような形の関数となっています。

3:振動状態波動関数
 分子内の原子核の振動運動を示します。基底状態から赤外線を吸収すると励起状態になります。地球温暖化に重要な温室効果ガスはこの振動状態波動関数が重要となります。
 また、固体のような大きな物体になると固体全体を使った周期的な振動を起こしたりします。これを通常の小さい分子の振動と区別して格子振動と呼ばれます。このあたりのエネルギーレベルになると常温で励起状態になっている物体もあります。遠赤外線レベルの光を吸収、発光します。コタツが遠赤外線を発する原理です。

4:回転運動波動関数
 分子内での原子核の重心に対する回転運動を記述します。マイクロ波レベルの光を吸収、発光します。電子レンジはこのマイクロ波を水に照射して器に熱を与えることなく直接水を暖めています。

5:並進運動波動関数
 分子全体(重心)の並進運動に関する波動関数です。ごくごく狭い箱にでも入っていない限り基底状態と励起状態のエネルギー差に間隔はなく、エネルギー分布は連続的になっています。光は吸収しません。


 以上、大雑把な分類ですが説明しました。例外として電子状態のエネルギー分布が連続的である金属などがありますが、基本的にはこうなっています。
 全体の波動関数は近似的には以上すべての波動関数を掛け算した形になっています。

 何年も勉強しているのですがこの波動関数というものがいまいち分かりません。2乗するとその状態の確率がでるとかいうよく分からない性質があるとかなにを言っているのかさっぱりですね。
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